CAMPUS LIFE

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視点を発見するパーソナリティ・ノート、"AnotherView"を創刊しました。

視点を発見するパーソナリティ・ノート、"AnotherView"を創刊しました。

パーソナリティ・ノート"Another View"の創刊号

ものごとの見方はひとつじゃない、一様な視点から自由な視点へ。そこに美術を学ぶ意味がある。美専は"find Another View"をキャンパススローガンに掲げ、"別の見方をしよう!"と呼びかけています。そしてこの度パーソナリティ・ノートを創刊、その名も"AnotherView"です。「学び育つ」を実践している方々が、これから次々と登場しますので、どうぞお楽しみを。

<創刊号トップ記事のご紹介>

トップ記事の太田優海

太田優海

com.デザイン総合学科
2年次生

「絵ってなんだろう?」「絵になるってどういうことだろう?」と考えながら興味関心があるものをとにかくドローイング。自分なりの答えを作品として出せていたらいいと思います。

――2024年11月4日まで長野市内で開かれた「街角アート展」(長野市主催)で、太田優海さんは壁2面に渡る作品群を出展。彼女が追究しているテーマとは?

ドローイング習作  「今回はドローイングを100枚前後描いたのですが、壁に展示するときにファインアートラインの先生から『この壁をキャンバス、そして君が描いた1枚の絵を絵の具だと思って、ドローイングを展示することで絵を創っていったらどうか』と示唆をいただき、壁に絵を描くつもりで配置しました。」

―― 作品に共通するテーマはありますか?

 「『私』ですね。例えば『私が感じる地元の風景の心象・イメージ 』だったり、『私の部屋から見える、私の目から見える景色』だったり。『東京でみんなといる自分をみた風景』や『着物姿の女の子』、当時の自分の写真を見て描いたり、イメージで描いたりとそれぞれです。「1枚1枚描いている時はとにかく不安だったんですけど、 並べてみると『私ってこういう景色が見えているんだ』、『こういうことに興味関心があるんだ』ということが見えてきて、すごく勉強になりました。でも『私』に関してはまだ勉強中です。」

―― 今後も「自分」をテーマに描いていきたい?

 「そうですね。今後は漫画という形で『"自分"・"私"・"自己投影"ってなんだろう?』みたいなことを深めていけたらいいなと思って勉強中です。今回の制作は、『絵、ってなんだろう』、『絵になる、って何?』ということを自分の中で見つける作業だったなと思います」

―― そのヒントは見つかりましたか?

 「例えば写真を撮るとき、何かを配置するときとか、全ての事柄の中に『絵になる瞬間』があって。そういうものが少し掴めた気がします。私はcom.デザイン総合学科なので、デザインの必修とアートの授業と両方受講できるんですよ。デザインの授業で『絵になる』ということに対して明確に説明してもらえた部分が多くて学びになりました。 パワーバランスや情報の順序立て。レイアウトやデザイン、配置バランスや比率を考えるようになりました。授業で気づきを得て、自分でもその感覚を磨いてきた感じです。」

―― 太田さんは県外の大学で日本美術史を学んだ後、学費を蓄えるために社会人として数年働いてから美専に入学しました。この道を選んだのは?

 「『表現したい』、その手法が私にとっては"漫画"でした。表現の幅を広げたかった。もっと人間として強くなりたかったですし。やりたくない仕事を『嫌だな』と思いながら生きていくよりは、不安はもちろんありましたけど、後悔しないように好きなことにチャレンジしたいなと。」

―― 実際に美専に入学してみてどうでしたか?

 「私の周りには、『高校時代まで"人"が嫌いだったけど、この学校に来て好きになった』っていう子が大勢います。私自身は、自分の中にあった『自分はできない』というコンプレックスがなくなった気がします。自分もできるんだって。これから努力する時に"きっかけ"がないと努力できないですよね。何か調べる時に調べる単語を持ってないと、それを調べることができないじゃないですか。その単語を、学校の色んな先生たちからいっぱいもらっています。この学校にきて、新たな可能性をもらえました。あと2年、漫画を頑張ってどこかの大会に応募して、自分の作品がどう評価をされるのか挑んでみたいと思っています。」

AnotherView創刊号サムネール
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